視能訓練士について
■視能訓練士は、「視能訓練士法(昭和46年制定)」という法律に基づいています。
■視能訓練士になるには、まず国家試験に合格する必要があります。合格後、申請を行い、厚生労働大臣から免許を受け、視能訓練士になることができます。
■視能訓練士とは、見る機能(視能)に障害をもつ人に、機能回復のための視機能検査と視能矯正訓練を行うエキスパートです。視能訓練士法第2条では、「厚生労働大臣の免許を受けて、視能訓練士の名称を用いて、医師の指示の下に、両眼視機能に障害のある者に対するその両眼視機能の回復のための矯正訓練及びこれに必要な検査を行なうことを業とする者をいう。」と定義されています。
■視機能検査とは、視力、視野、屈折、調節、色覚、光覚、眼圧、眼位、眼球運動、瞳孔、涙液、涙道などの検査のほか、超音波、電気生理学、写真の撮影検査などのことです。
私たちは、ほとんどの場合、眼科で医師の指示のもとに視機能検査を行うと共に、斜視や弱視の訓練治療にも携わっています。例えば、斜視や弱視等の視能障害の治療には、長期間にわたる矯正訓練が必要になりますが、視能訓練士は、医師が診断治療を行うための基礎検査を行い、医師と相談のうえで訓練プログラムを作成し、各種光学機器を使って矯正訓練を行います。
■また、病的に見えない、ぼやける、一般的に近視・乱視・老眼といった症状から慎重に検査をして、結果、眼の異常の後ろに隠された病気が発見されることがありますが、そういった病気がないかという繊細な検査を行うのも、視能訓練士の仕事と言えます。
■さらに、視能障害は早期発見、早期治療が大切なため、乳幼児に対する検査、診断に重点が置かれていますが、高齢社会に向け、老化や糖尿病などで視力の低下した人に対するリハビリテーション指導も増えてきており、今後の活躍が期待できる医療職です。
■視能訓練士の活躍できる職場ですが、その多くは病院やリハビリテーションセンターなどの医療機関です。保健所、学校などに勤務する場合もあります。
■仕事の場所は、診察室や訓練室内となります。検査器具や訓練機器の多くは、立ったままの姿勢で使用し、患者が幼児や子どもの場合は中腰で作業をする場合があるため、立ち作業やかがみ作業の多い仕事です。
■視能訓練士の仕事は、検査や訓練は患者との受け答えに基づいて行われるため、正確な検査結果を出して訓練効果を高めるには、患者と接する時の態度や人間関係が大切になります。特に矯正訓練を通じて、機能を回復させていく場合は、回復までには時間がかかり、長期的な展望に立って、患者を励ましながら根気よく訓練にあたる気構えが必要となります。また、子供を相手とすることが多い仕事です。よって、子供が好きなこと、思いやりと根気があること、責任感が強いこと、患者に目標を持たせながらコツコツ努力できること、さらには、細やかな心遣いが必要なことなどが、適性として求められます。精密な測定機器を使いこなして、確実に処置を行ってゆく確実性も求められます。
■以上のことから、女性に最適な仕事であり、実際の男女比率も、女性が圧倒的に多く、男性は1割もいません。
■視能訓練士になるための試験ですが、毎年少なくとも1回、厚生労働大臣により行われています(視能訓練士法第11条)。
■その合格率は、第39回(平成21年実施)を例にとると、受験者数が675名、合格者数624名、合格率92.4%となっています。